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子ども部屋を与える目的は、「静かな環境で勉強をさせたい」「自立心の育成」等であり、意図は明確なのですが、犠牲となる空間に対する関心は希薄で、曖昧なイメージしか持っていません。空間は、広ければそれで充実しているとは言えないものの、夫婦がどこでくつろぎ、余暇を過ごすのか、という観点は見事に欠落しています。子どものためにと思って与えたもののうち、一番後悔しているのは子ども部屋だという母親は多く、私の講演会後の質問でも、「与えた子ども部屋を取り戻す方法はないだろうか」という深刻な話がよく出ます。

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何を後悔しているかというと、子ども部屋を与えたことではありません。子ども部屋を与えることが、子どもだけでなく家族関係にいかなる影響を与えるのか、その「結果を予想できなかった」という悔いなのです。つまり、「子どもが自分の部屋に入ったまま家族の団らんに参加しない」「子どもの存在や気配が全くわからなくなった」「部屋にこもってケータイをすることにより、子どもの友だち関係が全く見えない」など、子ども部屋を与えることに対する認識の甘さが露呈するのです。このような子どもの変化を、「子ども部屋を与えるまでの親子関係の結果」と結論づけることは簡単であり、正しくもあるでしょう。ただ、与えられた部屋があまりにも居心地のいい部屋であり、またその空間が密室性と閉鎖性をともなっている場合、子どもの性絡は容易に変わり得るものだという認識も忘れてはいけません。だからこそ、子ども部屋を与えるという行為には、親の責任が問われるのです。

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