トヨタは自動車販売だけでなく、住宅販売やレンタカーも展開していて、事業の裾野は幅広いものがあります。自社で手掛けるすべてのビジネスに共通するのが、決済イコール金融なのです。JR東日本は国内最大の鉄道会社であり、JALも昔からの「ナショナルフラッグ」です。会員獲得は知名度が生命線です。業界最大手の各社が、そのネームバリューを利用しなかったというのがむしろ不思議なくらいです。こうした「第3勢力」のクレジットカード進出は、言い換えると顧客の囲い込みでもあります。クレジットカードの最大の強みは、個人情報が蓄積できる点です。しかも、そのなかに利用者の懐具合や購買動向などが詰め込まれているので、これを逃す手はありません。いま銀行系クレジットカードでは、銀行本体での発行が増えつつあります。それは、これまではクレジットカード会社が子会社だったために、個人情報の共有が許されず、本体業務に取り込めなかったからです。本体発行すれば、個人信用情報は銀行が保有できます。情報は整備されてこそ、初めて武器となります。近年、よく使われる「CRM」(顧客管理)も、個人情報が体系化されていなければ有効活用できません。いずれも業界最大手クラスの企業のクレジットカード事業は、既存業者の強力なライバルとなっており、彼らを軸にした業界再編の可能性も否定できません。
金利と期待インフレ率と為替レートの間には次のような関係がある。「?期待インフレ率を一定として、日米金利差が拡大すると、円高・ドル安になる。」「?日米金利差を一定として、日本の貿易財のインフレ率が米国のそれよりも小さくなると、すなわち、日米期待インフレ率差が縮小すると、円高・ドル安になる。」なお、ここでは、日米金利差と日米期待インフレ率差を代数的な値の大きさの変化で定義している。例えば、当初、米国の金利の方が日本の金利よりも高かったために、日米金利差(日本の金利から米国の金利を引いたもの)がマイナスニ%であったとし、その後、日本の金利だけが上昇して、日米金利差がマイナスー%になった場合には、「日米金利差は拡大した」という(これを絶対値でみれば、日米金利差は縮小している)。結局、他の事情に変わりがなければ、金利が高く、期待インフレ率の低い国の通貨はそれだけ高く評価されるということである。ところで、日本の期待インフレ率が低下したり、米国のそれが上昇すると、期待為替レート変化率は低下する。したがって、期待為替レート変化率は、近似的に、日本の期待インフレ率から米国のそれを引いた値に等しくなる。
与信判断では、最近とくに取引先の債務償還能力に重点が置かれるようになっています。債務償還能力というのは、借入を返済できる力がどれくらいあるのかというものですが、基礎となっているのはキャッシュフロー。つまり返済に充当可能な利益額です。日本の中小企業の多くは過小資本であり、そのために総資産に占める負債の比率が高くなっています。「折り返し資金」という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、この資金需要は、いったん融資した長期資金などの残高が返済の進捗に伴い徐々に減少してきたとき、その減少分をもう一度復元するという融資です。せっかく返済した借金をなぜ再び借入れる必要があるかというと、その返済が償還能力(キャッシュフロー)を上回っており、会社の運転に必要な資金を先食いしてしまっているからです。新たに融資を行う場合、取引先企業の債務償還能力がいったいどれくらいあるのかということを検討し、申込みのあった融資を実行した場合の返済負担にその企業が耐えられるかどうかという点がポイントになります。